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《大ヒット『ガンダムSEED FREEDOM』》亡き妻が遺したプロットから物語を作り上げた福田監督が“痛感”したこと「両澤だったらどう書くかな、といつも考えながら」無名24/02/27(二)02:02:00 ID:ovRQHc0ENo.809387del
https://bunshun.jp/articles/-/69192?utm_source=twitter.com&utm_medium=social&utm_campaign=nightRanking
 2024年1月26日から劇場公開された『機動戦士ガンダムSEED FREEDOM』が、観客動員207万人、興行収入34億円を突破した。

  本作は2002年に放送が開始されたTVアニメ「機動戦士ガンダムSEED」シリーズの、およそ18年ぶりとなる完全新作である。監督はTVシリーズに引き続き福田己津央が務め、脚本には「両澤千晶、後藤リウ、福田己津央」と3人の名前が記載されている。先頭にクレジットされているのが、2016年に亡くなった脚本家・両澤千晶だ。福田己津央の妻であり、公私をともにしたパートナーである。

  夫である福田監督は、亡き妻の残した脚本とどのように向き合い、18年の時を経て同作品をヒットに導いたのか。ご本人に話を聞いた。

「舌の根も乾かぬうちに戦うんかい、という話になってしまうので」
『機動戦士ガンダムSEED』の映画版を作るという企画がスタートしたのは、TVシリーズ放送中のことだった。しかしTVシリーズ続編『機動戦士ガンダムSEED DESTINY』放送中から、メイン脚本家を務めていた両澤さんの体調は悪化しはじめていた。

「『SEED』が終わった1年後、2006~07年くらいにはプロットの第一稿は僕のところに来ていました。それを元にメカやキャラクターの発注もすでにしてます。『こういうキャラクターで行きましょう』という話ぐらいまではしていました。でも本人の体調不良のことがあって、ペンディングになりました」

  TVシリーズ放送終了翌年の2006年に映画化の話が発表されたが、それ以降は映画に関する情報は途絶えてしまう。ファンのあいだで映画を待望する声は根強かったが、映画制作が正式に再告知されたのは2021年になってからだった。

  その“お蔵入り”の期間も、福田監督と両澤さんは『SEED』の映画版について折りに触れて話し合っていた。

「最初はなかなかうまくいかなかったですよ。プロットはできていても、『DESTINY』が終わった時点のキャラクターたちの状態から、どうすればもう一度物語を動かすことができるのかということに悩みました。そのために『SEED』と『DESTINY』の全100話の情報を整理して、キャラクターたちの整合性を取る、いわゆる交通整理をするんですけど、これが難しいんです。『DESTINY』の最後でキラやアスランが『いくら吹き飛ばされても、僕らはまた花を植えるよ…きっと』『それが俺たちの戦いだな』(『DISTENY』FINAL-PHASE「選ばれた未来」)と言っていたのに、その舌の根も乾かぬうちに戦うんかい、という話になってしまうので」
無名24/02/27(二)02:04:52 ID:ovRQHc0ENo.809388del
  映画として新しい物語を動かすうえで、福田監督と両澤さんが特に気にしていたのは「キャラクターのテンションの不自然な上げ下げをしないこと」だったという。

「プロットが決まっていたとしても、そこまでキャラクターのテンションが自然に上がっていかなかったり、性格ができあがってこなければ描けないと両澤は言っていました。不自然なキャラクターは気持ちが悪い。それを彼女はすごく気にしていました。僕は『そうなのかなぁ』ぐらいに思っていましたが、やっぱり彼女ならではの感性ですね。そういう意味で、スタート地点の調整に結構時間がかかりました」

「両澤本人は『監督はあなたなんだからあなたの好きにしなさい』と言ってましたけど」
  プロットとは、いわば物語の設計図である。そこに整合性の取れたストーリーや、登場人物たちの血が通ったセリフが載って脚本になる。『SEED』と『DESTINY』では、全体の脚本に加えて「キャラクターに関することはすべて両澤」と、全幅の信頼を寄せていたと福田監督は明かす。

「基本的にキャラクターに関しては、セリフ1つ1つ、全部両澤に丸投げしてました。僕はキャラクターよりはメカをどう見せるのか、どういう絵を作りたいのかをメインに考えていました。両澤本人は『監督はあなたなんだからあなたの好きにしなさい』と言ってましたけど、私が書けないのは変わらないので。それでも彼女から上がってきたものを『それは絵にできない』と言って採用しないこともあったりして、どちらが上というのでもなく2人で作っていた感じですね」

  福田監督は『SEED』以前にも監督作の『新世紀GPXサイバーフォーミュラ』シリーズなどで両澤さんを脚本に起用している。それだけに、新作『FREEDOM』を作るうえでは両澤さんの不在を痛感したという。
無名24/02/27(二)02:06:14 ID:ovRQHc0ENo.809390del
「両澤は直接的な表現をせずに何かを伝えようとするんですよ。キラとアスランが再会するシーンでもほとんどセリフがなくて『君…の?』『大事な友達にもらった、大事なものなんだ』(『SEED』PHASE-28「キラ」)で終わらせる。この辺は彼女のシナリオっぽい。度胸ありますよね。あと『親友』っていう言葉は絶対に使わないんですよ。『親友ってどういう友達かよくわからない』と言っていました。

  他にも『DESTINY』でヒロインのラクスが自分の影武者的なことをしているミーアに対して『同じ顔の人』『同じ声の人』『私とは違う人です』という言い方をして、『偽物』とは絶対言いません。

  アスランとラクスが対峙したとき(『DESTINY』PHASE-29「FATES」)も、ラクスがアスランに向かって『敵だというのなら私を撃ちますか? ザフトのアスラン・ザラ』と言う。“ザフトの”というのが付くんですね。その一言だけで、アスランが何に囚われているのかが伝わるんですよね。

  あとは、意地悪だなぁって思うこともあるんですよ(笑)。自分がキラを殺害してしまったと思いこんでいるアスランにラクスは、『キラは地球です。お話をされたらいかがですか? お友達とも』(『SEED』PHASE-36「正義の名のもとに」)と、わざわざ“お友達”なんて言い方をする。そういうところですね」

  直接的ではなく、ツイストの効いたセリフによってより印象的にキャラクターの心情が伝わってくる。そうした“両澤節”が「SEEDシリーズ」の魅力を作っている部分があるのではと聞くと、福田監督は「8割方そうですよ」と笑う。

「映画というのはある種のお祭りであって、変なフラストレーションを残したまま劇場をあとにしてもらうわけにはいかないんですよね。テレビとはそこは全然違います。2時間という尺のなか、劇場にきてくれた観客の時間を拘束し、大勢でひとつの物語を観て、みんなで共有できるような感情がそこにないといけない。笑いもなくちゃいけないし、泣きもなきゃいけないし、怒りもなきゃいけない。喜怒哀楽の全部の感情が出てくるのが映画の醍醐味ですよね。そういう物語を作らなければいけない」

 そしてこう続ける。

「今回自分で脚本を書いてみて、やっぱりあれは僕には書けないんだなと痛感しました。セリフ1つ1つのニュアンスで、お芝居の感じや作品に与える空気が、全然違っちゃうんだな、っていうのはすごく実感してます。声優の方々が寄せてくれてはいるんですけど、それでも本質的に僕の脚本と彼女の脚本は違うなと思わざるを得ませんでしたね」
無名24/02/27(二)02:08:58 ID:ovRQHc0ENo.809391del
「両澤だったらどう書くかな、といつも考えながら…」
  とりわけ福田監督が苦労したのは、映画で初登場するキャラクターではなく、テレビシリーズ100話分の歴史を背負った既存のキャラクターのセリフだった。

「映画から登場するオルフェのようなキャラクターなら、書けるんですよ。『最初からこういうキャラです』と言ってしまえば、それで通りますからね。ただ従来のキャラクターに関しては、やっぱり戸惑いがありました。特にラクスは言葉数も少ないし、意外と意地悪で、アスランの扱いを見ても、ひどい女なんですよ(笑)。両澤はそのアスランへの愛情の無さをふとしたやりとりで表現したりして、やっぱりうまいなぁって」

  自問自答の日々。

  それでもわからなくなったときには、両澤さんの書いたものを見返したり、映像を観返しながら、ノベライズを担当した後藤リウさんとも協力して脚本を作り上げていったという。それでも『FREEDOM』の脚本クレジットの先頭に両澤さんの名前があった。


「やっぱり『僕のものじゃないな』っていう思いがあるんですよね。両澤だったらどう書くかな、ということをいつも考えながら書いていました。それでも映画の後半になるにつれて、自分のペースが出てきちゃったのは否めないなとは感じてます。そうやって出来上がった映像を見ると『いまは止める人がいないんだな』と改めて感じますね」

「だから、笑っていると思いますよ」
  そうして出来上がった『FREEDOM』は、いままでの『SEED』とは違うのではないか。そうした思いがあればこそ、従来のファンに受け入れられるかどうか不安だったという。

  だが、福田監督の心配をよそに、ファンは拍手喝采で『FREEDOM』を歓迎した。また、歴代ガンダムシリーズにおける興行収入トップ(1982年の『機動戦士ガンダムⅢ めぐりあい宇宙編』約23億円)を42年ぶりに更新した。

  完成したフィルムを両澤さんが観たら、どのような感想を抱くのだろうか。

「何度も自問自答しているんですけど、よく彼女は『映画は最終的には監督のものなんだから、好きにすればいいのよ』って言ってましたからね。だから、笑っていると思いますよ」


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